これまでの活動実績 / 映画祭レポート2013

11月23日(土)「三鷹の映画人Vol.2/金子修介監督特集」

映画祭レポート

 昨年からはじめた三鷹にゆかりの映画人の特集を組む「三鷹の映画人」の第二弾は中学高校時代を三鷹で過ごした金子修介監督の特集を組みました。上映した作品は『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)と『毎日が夏休み』(1994年)の2本。
 金子修介監督は三鷹市立第四中学校、都立三鷹高校の卒業生です。最も多感な時期を三鷹で過ごされた結果、後の『平成ガメラ』シリーズ、『DETH NOTE』シリーズ、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』などの大ヒット作、話題作を手がけられたのではないかと思いたい、正に日本映画界の巨匠です。
 その金子監督の代表作『ガメラ 大怪獣空中決戦』は日本の娯楽映画、特撮映画に大きな変革を起こした記念すべき作品でもあり、それを当映画祭で上映できたのは実行委員にとって大きな喜びでした。そして、さらに喜びになったのは製作会社、配給会社共に消滅してしまったためにDVDさえも絶版になっていた『毎日が夏休み』を35ミリフィルムのプリントで上映できたことです。金子監督ご自身が現在の権利元に掛け合ってくれたことから実現した上映でした。
映画祭会場の様子
映画祭会場の様子
 上映終了後のトークショーは、金子修介監督をメインに監督の実弟で三鷹市在住の脚本家、金子二郎さんに聞き手として参加してもらう兄弟トークという当映画祭ならではの組み合わせを予定。そこに、開催間近になって『毎日が夏休み』でデビューを飾った女優・佐伯日菜子さんも急遽、参加いただけることになり、実行委員一同、色めき立ちました。また、当日の司会進行は当映画祭実行委員&アドバイザーの鶴田法男監督が務めるという贅沢なものになりました。
 まず会場に金子監督と金子二郎さんがご登壇されました。ご兄弟が学生だったときに金子監督が二郎さんよりも先に『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(1980年)のロードショーを見てきて映画の結末をばらしてしまい、二郎さんを困惑させたという、映画監督と脚本家の普段のお二人からは聞くことが出来ない微笑ましいエピソードから始まりました。その後、佐伯日菜子さんが加わり、『毎日が夏休み』の思い出話に花が咲きました。
楽しい撮影秘話に会場が沸きました。
楽しい撮影秘話に会場が沸きました。
 佐伯さんは撮影当時16歳で映画初出演だったので「すごく緊張したけど、すごくいい現場だった」と振り返り、金子監督はオーディションではじめて佐伯さんに会った印象は「すごくかわいいんだけど、喋り方がちょっとおかしいかな」と告白して、佐伯さんがキョトンとしたり、また、佐伯さんが学校の廊下で踊るシーンは突然、監督が現場で打ち合わせなしで言い出したことで、「金子監督、むちゃぶりすぎる」と今更ながらに佐伯さんが文句をいう場面があり、楽しい一時になりました。
 ちなみに、佐伯さんは幼少の時からバレエのレッスンを続けていたので、廊下の踊りは突然の注文でもこなせたそうです。金子監督は佐伯さんが踊れることを知っていて、その魅力を最大限に映画の中に活かしたくて突然に言い出したのかも知れません。『毎日が夏休み』は高い評価を得て、翌年には伊丹十三監督『静かな生活』(1995年)に出演した佐伯さんは伊丹監督から「あんな良い映画でデビューして、次はこんな文化的な作品に出たのだから、あなたは映画女優として頑張りなさい、と言われたことがずっと心の中にあります。
 『毎日が夏休み』でデビューできたことと伊丹監督の言葉が私のお守りみたいなものです」と語り、金子監督が少し驚いた表情で「伊丹監督が?良い映画?とおっしゃっていたんですか。それは嬉しいですね」と返す素敵な瞬間もありました。
 また、劇中で佐伯さんが子守りをするシーンで登場した赤ちゃんは金子監督の息子さん・鈴幸さんだったのですが、現在大学生のご本人もトークの後半で登壇。佐伯さんを「全然変わってないので、ビックリしました」と驚かせるサプライズもあって大変に楽しい一時になりました。
 最後には金子監督が「故郷のような三鷹でかつての作品をフィルムで上映してもらい、いろいろな言葉ももらい、主演の日菜子ちゃんにも再会できて嬉しいです」と語り、佐伯さんは「この映画は私も大好きな映画で、こうしてみなさんに愛されて、映画祭というかたちで上映されたのはほんとに嬉しかったです。これからもずっと三鷹コミュニティシネマ映画祭が続いていって、またなにか私の作品を上映してください(笑)」と挨拶してトークショーを締めくくりました。
 来場者の方からは、「『ガメラ 大怪獣空中決戦』で泣きそうになって、自分でもびっくりした。」「『毎日が夏休み』を35ミリフィルムで観ると、DVDとまた違った印象で、とても良かった。」という感想をいただき、あらためて名作を35ミリフィルムでお見せできて、よかったと思いました。
 なお、当日は「映画.com」さん、「シネマトゥデイ」さん、「日本映画専門情報サイト」さん、「週刊シネママガジン」さんが取材をしてくれました。下記を覗いてみてください。
映画.com
http://eiga.com/news/20131123/12/
シネマトゥデイhttp://www.cinematoday.jp/page/N0058328
日本映画専門情報サイト(fjmovie.com)
http://www.fjmovie.com/main/news/2013/1123_mitakacinema.html
週刊シネママガジン
http://cinema-magazine.com/news/2685#