これまでの活動実績 / 映画祭レポート2013

11月22日(金)「文化庁優秀映画鑑賞推進事業」

映画祭レポート

 第4回を迎えた「三鷹コミュニティシネマ映画祭」は例年のように三鷹産業プラザの7階特設会場で3日間の予定を無事に終了しました。ご来場くださった皆様、ありがとうございました。
 さて、今回の映画祭レポートでまず特筆しなければならないのは、35ミリフィルムの8作品全てを自分たちの手で映写したことです。
 当映画祭は、三鷹市の第三セクター、株式会社まちづくり三鷹と映画好きの市民有志で組織する実行委員会で企画・運営しています。その実行委員の中に映写技師さんがいたこと、中古の35ミリフィルム移動式映写機を購入できるチャンスに恵まれたことで、株式会社まちづくり三鷹が2013年3月に映写機を購入しました。映写技師さんがいると言っても、35ミリフィルム映写機の取り扱いはDVDプレイヤーのように簡単ではありません。
35ミリフィルム映写機!2台交互に映写します。
35ミリフィルム映写機!2台交互に映写します。
映写機は移動式ということで、コンパクトにできているので、扱い方も通常のものと勝手が違います。そのため購入して以降、映写技師の人を中心に映写チームを組織して、何度も勉強会を開き、練習を重ねました。そして今年の夏、三鷹市商店会連合会が主催する「むらさき祭り」で、出張上映の依頼を受け、明星学園小中学校・体育館で『おおかみこどもの雨と雪』の1作品を初上映することができました。その後、今回の映画祭で3日間計8作品を一気に上映しなくてはならないということで、引き続き、映写チームの練習が続きました。実は映画祭直前に映写機が不調をきたして、関係者一同が青ざめる局面もあったのですが、様々な方にサポートをしていただき、万全の体制で、いざ、当日を迎えました。
 映画祭初日は、「平成25年度文化庁優秀映画鑑賞推進事業」の4作品上映です。今年は「映画史に残る名コンビ、邦画の巨匠と女優編」と題して溝口健二監督=山田五十鈴の『浪華悲歌』(1936年)、成瀬巳喜男監督=高峰秀子の『稲妻』(1952年)、山田洋次監督=倍賞千恵子の『愛の讃歌』(1967年)、増村保造監督=若尾文子の『華岡清州の妻』(1967年)の4本を一挙に上映しました。
寒空はだかさんとのむみちさんのプチトークショー
寒空はだかさんとのむみちさんのプチトークショー
 「文化庁優秀映画鑑賞推進事業」の映画は4本パックになっており(昨年のレポート参照)それを一日の入場料1000円で一挙に上映するシステムは昨年からはじめたことですが、それが皆様に浸透したのか今年は昨年以上のお客様にお越しいただきました。
 また、上映は朝9時30分からの上映なのでお昼を挟むことになり、その休憩時間にはスタンドアップコメディアン、寒空はだかさんとのむみちさんのプチトークショーを開催。寒空さんは名画座通いが趣味で、その年齢からは考えられない往年の日本映画に豊富な知識をお持ちです。さらにお若いのむみちさんも池袋にある古書往来座の店員の仕事をしながら、都内の名画座のひと月分のスケジュールを一覧にしたフリーペーパー「名画座カンペ」を発行している映画通です。寒空さんが伊藤雄之助、伴淳三郎らの物まねをしたり、それを見たのむみちさんが朗らかに笑う姿を見ていると、今回上映した何十年も前の作品がまるで新作映画のように輝きはじめるというミラクルなひとときになりました。きっと、お二人のトークで観客の皆さんも古典的名作を新鮮な気持ちで鑑賞いただけたのではないでしょうか。
 そして、4本合わせて352分、約5.8時間を無事に終了し、昨年同様に多くの方が4本全部を鑑賞されました。中には家族全員で4本全部を見たという方もいらっしゃり、スタッフとしてはとても嬉しい限りでした。4本全てを見た方には、ささやかながら粗品をプレゼントしました。
 古い作品ばかりだったのでお客様もお年を召した方が多かったのですが、いまや当映画祭の名物となっている座り心地の悪いパイプ椅子と映写機のカラカラと回る音が聞こえる上映にむしろ懐かしさを感じて楽しんでくださったようで何よりでした。
優秀映画鑑賞推進事業
http://www.omc.co.jp/film/
国立近代美術館フィルムセンターhttp://www.momat.go.jp/fc.html
文化庁
http://www.bunka.go.jp/